A列車で行こうDS - 概要
これまでは「機能縮小版」としてのリリースが多かったコンシューマー版ですが、本作は機能のブラッシュアップなどにより進化した作品となっています。 それまでやや高めだった「手に取るハードル」を下げ、「列車で旅行しながらこの作品を楽しむ」ような変わった遊び方を提案できるなど、従来作と違った切り口を模索した意欲作といえます。
ただ、NintendoDSというゲームハードの中では性能がやや低いプラットフォームへの移植だったため、システム的に不自由な点があり、予期せぬ不具合も起こるなどゲーム動作面ではやや詰め切れていなかったようです。
システム的に不自由な点としては、「セーブデータの数が極端に少ない(3つ)」「鉄道や自動車の車両デザインが1パターンしかなく、カラーリングパターンも限られる」などが主に挙げられます。
また予期せぬ不具合としては、やや重いものに「マップ中の建造物などのモデルが崩れる」「ゲームの応答がごくまれに停止する(ハングアップ)」などがありました。
このほか、「線路や駅舎を建物にめり込ませた状態で建設できる」「本来は作れない特殊な線路分岐点を作れる」などの軽微なものもありました。
本作には、従来作にはなかった「チュートリアルシナリオ」というゲームシステムを説明する専用シナリオが実装され、入門者でもプレイ方法を覚えやすいよう工夫されています。
また、NintendoDSのハード特性を生かしてタッチ操作中心のインターフェイスにするなど、PC版のマウス操作よりもユーザーフレンドリーな操作性も比較的評価が高いです。
各シナリオの難易度も3段階から選べ、初心者向けの「かんたん」から超上級者向けの「いばらの道」まで、どんな層でも楽しめるようになっています。
残念ながら最高難易度をクリアしても特に特典はありませんが、クリアの証であるトロフィーマークを集めて自慢する、という楽しみ方くらいはできます(苦笑
さらに、全シナリオクリアしてもまだ物足りない人は、「フリーマップ」というランダムマップ&クリア条件を作成する機能を利用して遊び続けることもできました。
このモードはPC版のコンストラクション機能をデチューンしたもので、ランダム作成された内容を簡易的に修正することができました。
一応コンストラクションモードのようにいちからデータ作成することもできましたが、途中データをセーブする機能はないため、本格的なエディットデータを作ることは困難でした。
この作品は非常に好評で、おもにシステム的に不平不満がある機能について色々要望が集まったらしく、ここから携帯ゲームハード向けの改良作、そして新機軸の作品へと系譜が続いています。
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