スーパーファイヤープロレスリングSPECIAL - 概要
スーパーが付くファイヤープロレスリングシリーズの4作目で、この系統の中では非常にコアな人気を誇る作品です。
この作品でも、キャラや技の追加、グラップルモーションの見直し、キャラを選びやすくする「団体」というカテゴリーの採用、などといった遊びやすさの追求がはかられています。
また「闘いの記録」という試合戦績を保存できる少し変わったシステムの搭載や、操作キャラとしての格闘家の採用など、野心的な試みもされています。
しかしそれよりもファンの心を大きくつかんだのは、復活や続編の要望が後々まで続くほどだった「ストーリーモード」でした。
ストーリーモードはオリジナルレスラー「純須杜夫(すみす もりお)」のプロレス人生を描いたもので、道場入門から世界一の称号を得るまでの話が展開されます。
ネタばれを含むためここでは詳細を省きますが、当時のテレビ受けするプロレスとは真逆の、ストイックさを前面に押し出した展開となっています。
試合面での大きな進化としては、現在は普遍的なものとなっている「コーナーを活用した技」の採用があります。
具体的に言うとコーナーに寄りかかった相手への追撃で、走りこんでの打撃(串刺し技)やコーナーに張りつけての打撃、コーナーに担ぎ上げての雪崩式、などの技です。
昔から今に至るまで無くてはならない(と言っても差し支えないような)普遍的な動きであるため、この要素だけでかなりプロレスらしい印象になりました。
またこのほかにも、相手のダウン状態に「うつ伏せ」を増やして技のモーションを実際のプロレスに近づけるなど、細かいところもいろいろ変更されています。
ただ同じ技なのに微妙なモーション違いの技を複数用意するなど容量を圧迫しがちな「過ぎたこだわり」も随所にあり、やや考えさせられるところもあった印象があります。
(今みたいな高性能なマシン&高精細な画面ならいざ知らず、コマ数少ない&粗いドット絵の環境だと。。。^^; )
またエディット関連の機能もかなり充実し、前作のデフォルト選手をカスタマイズ、的なものと比べてやや自由に選手をエディットできるようになりました。
特に「レスラーサイズによって装備できる技が制限される」という前作の不満点が解消されたことは非常に魅力的でした。
選手の外見はまだ色変更だけでグラデーション機能もそこまで使い勝手が良くない、とまだまだ改善の余地は色々あるものの、対戦がメインだった時代としては十分なものだったといえるかもしれません。
このほか特筆すべき点として、ハード対応の外付け記憶メディア(ターボファイル)に対応していることが挙げられます。
このソフトはバックアップ領域が小さすぎてリーグ戦中断データかエディットデータかの2択を迫られる仕様となっているのですが、金銭的に余裕があるユーザーは、この記憶メディアを活用することで「本体のバックアップ=リーグ戦用」&「外付けメディア=エディットレスラー」とすることで多くのレスラーでリーグ戦を楽しむ、といったこともできました。
もちろんすべての保存領域をエディットデータ用にすることもできたため、人によっては大量のエディットデータを抱えていたかもしれません。
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