ブログはいじるほどダメになる?

「ブログ」サービスは記事を書いて投稿するだけで簡単なコミュニティ系サイトが作れる、ということから、かつて大流行しました。
現在でも雑記や営業活動などで利用している方々は少なくないようですが、昨今はコミュニティであれば情報共有型のSNS、営業活動であれば専門企業が提供するサイト管理サービス、など使いやすいサービスが次々登場したことから、現在では一般の利用がかなり下火となっています。
ただし「一般での利用が減った」というだけで、「WordPress」をはじめとしたサイト作成ツールの形ではいまだに同様のシステムが利用されています。

サービスとはそういうもので、かつて一時代を作った「掲示板(BBS)」のサービスも同じような流れで隆盛と衰退を経験しています。
衰退の兆候として、不良広告や不正プログラムなどの温床となり果て、一般ユーザーがさらに離れていく、というのも同じです。
ブログがこのまま衰退していくのを見るのは物悲しいものですが、インターネットの中心がコミュニティ系のSNS中心にシフトした以上、致し方ないところなのかもしれません。

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さて、旧本家サイトの引っ越し先としていろいろと手を加えてきたこのブログですが。
手を加えれば加えるほどダメになっていく、という問題に直面することになりました。

そもそもブログは「テキストと画像を使って話題を共有する」というSNSでは最低限度のことしか保証していないサービスのため、それ以上のことは提供しようがありません。
一応、それぞれのブログサービスでは「ガジェット」という追加機能を導入する仕組みを採用していますが、これは外部のアフィリエイトサービスを導入するためのもので、ブログ機能の拡張には一切寄与していません。
また、HTMLベースでテンプレート編集できる機能を提供しているところもありますが、あくまでも記事のレイアウトを調整できるだけで、当然ながらブログの本質部分には一切触れられません。
このブログで利用しているGoogleのBloggerサービスも同様ですが、他のブログサービスと比較すると自由度はより低いものとなっています。
手を加えない状態が最も良いとみなされる以上、無駄な時間を費やすわけにはいかない、ということになります。

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それ以上に深刻と感じたのは、Bloggerシステムの「時代錯誤」です。
ブログが登場したのはSNSが普及するはるか前で、まだ閲覧端末は画面サイズが大きいPCが主流でした。
そこに新星のごとく現れたスマートフォンやタブレットなどの小型端末が時代を奪ったため、検索サービスはこぞって小型端末に対応しないサイトの締め出しにかかりました。
その結果、現在の検索エンジンはスマートフォンに特化したロジックとなり、時代の潮流に乗る気がなかったブログサービスは大量に締め出される結果となっています。

ここで問題となるのは検索最大手であるGoogleの対応です。
Googleが提供するBloggerは時代を先取りしてモバイル特化にシフトした、かと思いきや、いまだにPC環境特化のシステムとなっています。
後付けでモバイルページ切り替え機能は実装されたものの、自身の検索エンジンが推奨しない「スクリプトで無理やりページを書き換える強引な手法」が導入され、いまだに利用が続いています。
結果として健全なページでも「無意味なリダイレクトを繰り返す悪質ページ」と誤認されるケースが後を絶たず、「最大手の驕り」を存分に感じられる状況となっています。

ブログサービスを柱のひとつとしている企業では対応がかなり進んだようですが、いまだに「どうでもよい」として着手する気もない企業は少なくありません。
「ブログは時代遅れだから放置してもよい」というサービス提供者もいるでしょうが、ひとたびサービス提供を始めた以上、継続するなら時流とニーズに合わせてシステム改善を続ける、続ける価値を見出せないなら速やかにサービスを終了する、といった取り組みが必要です。
古臭いシステムは客から見放されるだけでなく、いずれ不正アクセスや悪質プログラムなどを呼び込む温床として不名誉な人気を誇ることになるでしょう。

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